今回紹介する本は、「子どもの聞く力、行動する力を育てる!指示の技術」です。
新刊『指示の技術』が出ます!本書の内容は指示の「基礎と応用」の二本立て。基礎編は初任者・若手教師にオススメです。指示が下手だと学級が荒れやすいというのが持論ですが、その解決策を記載。応用編は指示を通して子どもを育てる方法についてです。恐らく初めての試みです。中堅にオススメです。 pic.twitter.com/31bibdm0b3
— 土居正博 (@masadoi413) September 4, 2021
教師として、1日たりとも指示を出さなかった日はありません。
子どもたちを動かすためには、教師からの指示は必要不可欠です。
また、指示が上手な教師の教室は、あまり荒れません。
逆に言うと、指示を上手く出せないと、教室は荒れてしまいます。
そんな重要な「指示」ですが、思い返すと「こう言えばいい!」と教えてもらったことはありませんでした。
この本では、著者の土居先生が、その「指示」についての全貌を述べてくださっています。
子どもの聞く力、行動する力を育てる「指示の技術」に書かれてある3つのこと
- 子どもに「伝わる」指示の基本
- 指示のレベルを上げ子どもを成長させる方法
- 具体的な場面での指示の出し方
①子どもに「伝わる」指示の基本
教師がどれだけ指示を出しても、子どもたちに伝わらなければ意味がありません。
本書では、子どもに「伝わる」指示の基本が載ってあります。
- 1つの指示で1つの行動
- 端的に、具体的に話す
- 行動の終わりまで示す
- 指示が伝わっているか確認する
- 指示の前に準備をする!
- 指示を伝えた後は質問を受ける!
以上の7つの基本に対して
- なぜ重要なのか
- 指示のポイント
- 良い例と悪い例をイラストで説明
という流れで、実際の指示の具体例を交えながらイメージしやすいように書かれています。
自分がいつもしている指示が基本に沿ってできているか、1つ1つ確認しながら読み進めることができました。
指示を出す根拠がはっきりと示されているので、本書を読んでから、自信を持って子どもに指示を出せるようになりました。
指示の基本の中で最も印象に残ったのが「指示後の質問」です。
年度初めに「質問は最後に受けます」と宣言しておき、パターン化しておくことで、指示中に口をはさまれないというメリットがあります。
また、子どもたちは質問を考えながら話を聞くようになるので、聞く力を育てることにもつながります。
こうした「指示の基本」をしっかりと押さえ、4月から先を見通した指示を行うことがとても大切だと感じました。
②指示のレベルを上げ子どもを成長させる方法
土居先生は、子どもが考え自ら動くには「指示を無くす」ことだとおっしゃっています。
これは「指示の技術」とは一見矛盾するように思われますが、いつまでも教師が指示を出していては、子どもたちは成長しません。
子どもたちが、教師から指示されなくても「考え自ら動けるようにするためにはどうすればよいか」ということを常に考えて、指示を出していかなければなりません。
本書では「指示を無くす」までの、段階的な指示の出し方が具体的に書かれています。
レベルごとに、具体的な指示の出し方が示されているのですが、ここまで詳しく指示の仕方が書かれた本に出会ったのは初めてでした。
土居先生の指示の技術。目から鱗。九月のこの時期からベテランと若手のクラスに差が出始める。1学期と同じ指示をずっとやってる。まさに教師主導で。だんだんと手を抜いていく感覚はわかってはいるものの、ハウツーの部分を詳しくはだれも教えてくれなかった。
— ロストマン (@lostmangotoG) September 23, 2021
個人的には、子どもたちを「うまくやる気にさせて動かす指示」ばかりを意識して「考え自ら動く指示」をあまり使えていないことに気づきました。
本書を読んでから、学級でも少しずつ指示のレベルを上げて、子どもたちが考え自ら動けるように意識しています。
③具体的な場面での指示の出し方
本書の第5章では、以下14個の具体的な場面での指示の出し方が記されています。
- 登校時
- 起立
- 朝の会
- 当番活動
- ペアでの話し合い
- ノートの指示
- 練習問題を解く
- 授業終了時
- 教室移動
- 席替え
- 帰りの会での連絡
- 出張時
- 全校朝会後
- 学年だよりの配布時
例えば「朝の会」の声かけでは、以下のように、指示をどのようにレベルアップさせ、子どもたちの力を伸ばすかが明確に記されています。登校時や、授業終了後の指示などは、この本を読んだ次の日からすぐに実践しました。
すると子どもたちは、すぐに自分たちで考えて行動していました。
本書を読むまでは、ただいつも通り同じの指示を出していましたが、子どもたちの力を伸ばすためには、教師の指示のレベルアップが非常に大切だと実感しました。
子どもの聞く力、行動する力を育てる「指示の技術」を読んだ人の感想
土居先生@masadoi413 の指示の技術を拝読しました。
あっという間に読み終わりました!とにかく読みやすいです!
意識的に指示を出すことを繰り返し、無意識でも、レベルに応じた指示が出せるようにしたいと思いました。
いわゆる「上手な先生」は無意識レベルで質の高い指示を出しているんだろうな。 pic.twitter.com/3k4j0JohvC— むっち (@mk0121owrnktb) October 9, 2021
土居先生の「指示の技術」を読了。指示の基礎的なことから書いてあるので初任にはありがたい一冊。
○話す時に「句点(。)」を多くするイメージを持つ。
○「質問は最後に受けます。」と宣言する。
○指示を出した後は名前を呼んでプラス面を評価していく。今週はこの3つを意識したいですね。 pic.twitter.com/SAVWVlYefi
— クマ先生 (@bearteacher8) October 10, 2021
土居先生の「指示の技術」を読んで思ったこと。自分が授業をしていて子どもたちが今何をすれば良いかわからないがためにざわざわしていたのかと気付かされた。子どもに指示はよく出すけれども、その部分を深く考えることはなかった。もう一回読もう。
— 雷@小学校 (@h4NhpA38hibQ9Yy) October 1, 2021
58 指示の技術 土居正博
読了。正直、指示についてここまでのことを考えたことが無かった。日常的にたくさんの指示を出しているのに、指示について考えないなんて…
いや、日々の指導の中で指示については考えていたはずである。でも、その指示の先にある子どもの姿を見据えていなかった。— 風穴先生@小学校教員 (@RkQOCHhFHKSP6BJ) September 25, 2021
『指示の技術』土居正博(@masadoi413)
指示を通して子どもを自立させる。
土居先生の本を読み始めてから、
「子どもの自立」を大切にしています1年間同じレベルの指示を続ける学級
子どもの成長に応じ指示を変える学級
この差は歴然です。日々の指示を振り返り、研鑽します!#教育書 #学陽書房 pic.twitter.com/N4gO5mn1il
— GIANT KILLING/小学校教員 (@GIANTpridemm) September 25, 2021
『指示の技術』土居正博
毎年子どもたちに「もう少し自分で動けるようにならないかな」と感じていた。本を読んでなぜそうなっていたのか納得。私の陥り易いポイントとして、教えてもないのに指示を出さず、子どもが動き出すのを待ってしまう。指示にも段階があるとわかった。#小学校#指示#土居正博— age@小学校教員 (@SMB74T0cNelf8vr) September 23, 2021
子どもの聞く力、行動する力を育てる「指示の技術」に書かれてある3つのことのまとめ
- 子どもに「伝わる」指示の基本
- 指示のレベルを上げ子どもを成長させる方法
- 具体的な場面での指示の出し方
以上が、子どもの聞く力、行動する力を育てる「指示の技術」に書かれてある3つのことでした。
若手のみならず、中堅、ベテランの方にもおすすめの1冊です。
まだ読んでいない人は、ぜひ手に取ってみてください!
少しでも皆さんの教師人生のお力になれたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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